住宅ローンの繰上げ返済をしたい人や借金の返済が苦しい人など、どうしてもお金が必要な場合に退職金の前借りを考える人もいると思います。
退職金は本来退職時に支給されるものですが、企業の中には退職金を前借りする制度がある会社もあります。
退職金の前借りはどうすればできるのか、また退職金の前借りはおすすめできるか、退職金を前借りする方法や金額、注意点などをまとめて紹介したいと思います。
退職金の前借りはできる?
退職金の前借りは企業によってできるかできないかが決まりますが、現実的にはできないことがほとんどです。
退職金制度は企業ごとに規程を定めてルール化しているもので、法律的に定められているものはありません。
そのため、企業は自由に退職金制度を設定することができ、そのルールの中で運用されていればなにも問題ありません。
ですので、退職金の前借りが可能かどうかは勤務先の企業の退職金規定がどのようになっているかによります。
ですが、現実的には退職金の前借りができる規程を定めている企業は少なく、退職金の前借りはまずできないと考えたほうが良いです。
特例として認めてもらう
交渉によって退職金の前借りが認められることもありますが、上場しているような大企業ではまず無理ですし、企業側も退職金の前借りが慣行化してしまうことを恐れているため、よほど特別な事情がない限り前借りに応じてくれることはないでしょう。
中小企業であれば社長の一声で前借りが認められることもありますので、大企業に勤務している人が前借りするよりは可能性がありますが、中小企業の場合は退職金の積立も満足にできておらず、キャッシュが出ていくことになるので、財務面から前借りに応じてくれないこともあります。
いずれにせよ規程がない企業では特例として認めてもらうよう交渉となりますが、かなり厳しいといえるでしょう。
なお、退職金を前借りできる企業でも、実質的には退職金の前払いに対応していて、現時点で退職したと仮定した金額を支払っている企業がほとんどです。
退職金の前借り制度は一般的ではなく、制度化されているごく一部の企業でのみ利用できるか、中小企業などでは社長や重役と交渉をして前借りを特例的に認めるという形になります。
退職金の前借りできる金額
退職金の前借りできる金額は、仮に今退職したとして退職金がいくら出るかを計算して、その金額からいくらかの掛け目をかけた金額になります。
退職金は前借りするか前払いを受けるか2種類のもらい方がありますが、どちらの場合でも今退職した時にもらえる退職金の額をベースに前借り、前払いできる金額を計算します。
仮に勤続年数10年で200万円の退職金を受け取ることができる人の場合、退職金の前借りが認められたら、150万円から200万円程度の金額を前借りすることができることになります。
もちろん企業によって計算方法が異なることもありますが、上記のように今退職した時にもらえる金額で計算されるのが一般的です。
定年まで働いた時にもらえる退職金を前借りできるわけではないので、その点はよく理解しておく必要があります。
それでも給料の前借りよりも高額な金額を借りたり、前払いしてもらえる可能性があるので、退職金の前借りができるとお金としてはかなり大きいですね。
退職金前借りの注意点
- 制度化されていない企業がほとんど
- 社内で悪い評判が立つ恐れがある
- 退職金の額が減る可能性がある
- 退職所得控除を利用できない
退職金の前借りは色々とデメリットがあるのでおすすめできません。
まず、そもそも制度化されていない会社がほとんどですので、まず借りることはできません。
経理部門や企業トップにお願いするところから始めないといけないので、大企業ではまず難しく、社長に直訴できるような中小企業であってもよほど特別な事情が必要になります。
社内で悪い噂が立つ恐れがある
また、退職金の前借りをお願いするということは、自分にお金がないということは宣言するようなものであり、社内に噂が広がり悪い評判になる可能性が高いです。
お金がない人だと、変な金銭トラブルに巻き込まれたくないと人が離れていくことになりますし、自分の家計管理もできていないようでは仕事もできないのではないかと、出世や昇進に悪影響が出る可能性もあります。
正当な理由があったとしても、社内の噂は尾ひれがついて広がってしまうものですし、お金の問題を嫌う日本人は多いので、社内の人間関係に悪影響が出る可能性は高いでしょう。
退職金の額が減る可能性がある
また、退職金の前借りや前払いができたとしても、トータルでもらえる退職金の額は減る可能性があります。
退職金は原資となるお金を企業が積立をして運用して準備しています。
その積立金を取り崩すことになるので、得られる利息が減ることになるので、会社としては今退職した時に払う退職金よりも差し引いた金額を支給する可能性もあります。
企業によっては、退職金の積立を解除して支払いをする場合もあり、その場合は退職金の積立が止まってしまったり、積立期間がリセットしてしまうことにもなります。
そうなると、定年まで勤め上げた時にもらえる退職金は少なくなる可能性がありますので、退職金の前払いを受けることでどのような影響が出るかは会社とよくよく話し合う必要があります。
退職所得控除を利用できない
さらに、退職金の前払いを受けた場合、給与として所得税や住民税が課税されます。
単純に借りただけだと思っても、税金がかかる場合もありますので注意が必要です。
一般的に退職金が出ると、退職所得控除といって大きな控除を受けることができ税金が安くなります。
ですが、退職金の前借りや前払いを受ける場合には、退職所得控除を受ける要件が揃わないため、退職所得控除を利用することができません。
最終的に退職金を受け取る際に退職所得控除を受けられれば良いですが、前払い時点で税金がかかる点で不利ですし、上述した通り、前払いを受ける時の処理によっては、定年時に退職金を受け取ったとしても退職所得控除を受けられない、あるいは控除の額が大幅に減るというケースもありえますので注意が必要です。
まとめ
退職金の前借りについて見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 退職金の前借り制度がある会社はほとんどない
- 前借り制度がない場合、特例として認めてもらう必要がある
- 退職金の額が減ったり、社内で悪い評判が立つ恐れがある
退職金の前借りは、企業が制度化していればできますが、退職金の前借り制度がきちんとある会社はほとんどありません。
そのため、退職金の前借りを受けるには、会社に事情を話して、特例として認めてもらうしかありません。
退職金の前借りを申し出ると、お金に困っていることがバレてしまうので、社内で悪い評判が立つことは覚悟しないといけません。
また退職金の前借りや前払いの方法によっては、最終的にもらうことができる退職金の額にも影響が出ることもあります。
このように退職金の前借りはデメリットが多いため、退職金の前借りや前払いについては基本できないものと考え、お金はその他の方法で工面するのが賢明です。
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